Gemma 4の必要VRAM・メモリ早見表(E2B/E4B/12B/26B A4B/31B)
2026-10-18更新。数値は公式資料・実ファイル容量・公開実測にもとづくLLM診断の推定です。
結論:VRAM別に動くサイズ
8GBのGPUならE2B・E4B、12GBなら12Bまで、16GBなら公式QAT版の26B A4Bが文脈32Kまでぎりぎり、24GBなら31Bまで動く、というのがLLM診断の推定です(llama.cpp・全層GPU・公式QAT Q4_0の場合)。26B A4Bは「アクティブ4B」でも、メモリには総25.2B分の重みが必要です。
公式QAT Q4_0・文脈32Kの推定。◎=余裕あり、△=ぎりぎり(残り1GB未満)、×=全層は載らない。画像入力用のmmprojは含みません。Gemma 4 のサイズと特徴(公式)
| モデル | パラメータ | 層 | スライド窓 | 最大文脈 | 入力 |
|---|---|---|---|---|---|
| E2B | 実効2.3B(埋め込み込み5.1B) | 35 | 512 | 128K | テキスト・画像・音声 |
| E4B | 実効4.5B(埋め込み込み8B) | 42 | 512 | 128K | テキスト・画像・音声 |
| 12B | 11.95B | 48 | 1024 | 256K | テキスト・画像・音声 |
| 26B A4B | 総25.2B/アクティブ3.8B(128エキスパート中8+共有1) | 30 | 1024 | 256K | テキスト・画像 |
| 31B | 30.7B | 60 | 1024 | 256K | テキスト・画像 |
Gemma 4 は Google DeepMind のオープンモデルで、2026年4月2日に E2B・E4B・26B A4B・31B の4サイズが発表され、その後 12B が加わりました。名前の「E」は実効(effective)パラメータを表し、E2B と E4B は層ごとの小さな埋め込み表(PLE)を持つため、総パラメータは名前より大きくなります。「A4B」は1トークンごとに動くアクティブパラメータが約4B(正確には3.8B)という意味で、128個のエキスパートから8個と共有1個を使うMoE構成です。
12B は画像と音声を別のエンコーダーを通さず直接取り込む「Unified」型で、音声入力に対応するのは E2B・E4B・12B の3つです。どのサイズも、直近の一部だけを見るスライディング窓の層と、文脈全体を見る全体アテンションの層を組み合わせています。この構造のおかげで、長い文脈を使っても必要メモリが比較的ゆるやかにしか増えません。
必要VRAM早見表(量子化・文脈長別)
公式の目安:重みの読み込みに必要なメモリ
| モデル | BF16 | SFP8 | Q4_0 |
|---|---|---|---|
| E2B | 11.4 GB | 5.7 GB | 2.9 GB |
| E4B | 17.9 GB | 8.9 GB | 4.5 GB |
| 12B | 26.7 GB | 13.4 GB | 6.7 GB |
| 26B A4B | 57.7 GB | 28.8 GB | 14.4 GB |
| 31B | 69.9 GB | 34.9 GB | 17.5 GB |
LLM診断の推定:文脈長まで含めた必要VRAM 推定
| モデル | 量子化 | ファイル | 4K | 32K | 128K | 256K |
|---|---|---|---|---|---|---|
| E2B | Q4_0(公式QAT) | 3.4 GB | 3.0 GB | 3.2 GB | 3.8 GB | — |
| Q4_K_M | 3.1 GB | 2.8 GB | 2.9 GB | 3.5 GB | — | |
| Q8_0 | 5.0 GB | 4.1 GB | 4.3 GB | 4.9 GB | — | |
| E4B | Q4_0(公式QAT) | 5.2 GB | 4.5 GB | 5.0 GB | 6.6 GB | — |
| Q4_K_M | 5.0 GB | 4.3 GB | 4.8 GB | 6.4 GB | — | |
| Q8_0 | 8.2 GB | 6.8 GB | 7.3 GB | 8.9 GB | — | |
| 12B | Q4_0(公式QAT) | 7.0 GB | 9.1 GB | 9.6 GB | 11.2 GB | 13.3 GB |
| Q4_K_M | 7.1 GB | 9.2 GB | 9.7 GB | 11.3 GB | 13.5 GB | |
| Q8_0 | 12.7 GB | 14.8 GB | 15.2 GB | 16.9 GB | 19.0 GB | |
| 26B A4B | Q4_0(公式QAT) | 14.4 GB | 16.4 GB | 17.0 GB | 19.0 GB | 21.7 GB |
| Q4_K_M | 17.0 GB | 19.0 GB | 19.6 GB | 21.6 GB | 24.3 GB | |
| Q8_0 | 26.9 GB | 28.8 GB | 29.4 GB | 31.4 GB | 34.1 GB | |
| 31B | Q4_0(公式QAT) | 17.7 GB | 20.8 GB | 23.1 GB | 31.2 GB | 41.9 GB |
| Q4_K_M | 18.3 GB | 21.5 GB | 23.8 GB | 31.9 GB | 42.6 GB | |
| Q8_0 | 32.6 GB | 35.8 GB | 38.1 GB | 46.2 GB | 56.9 GB |
公式表と数字がずれる理由は2つあります。ひとつは、公式表が重みだけの目安(KVキャッシュなし)であること。もうひとつは、E2B・E4B の PLE(約1.9GB/2.3GB)を llama.cpp がGPUではなくメインメモリ側に置くことです。そのため E2B・E4B ではGPU側の必要量がファイル容量より小さくなります。
画像・音声を使う場合の追加分(mmproj)
| モデル | E2B | E4B | 12B | 26B A4B | 31B |
|---|---|---|---|---|---|
| mmproj | 約0.99 GB | 約0.99 GB | 約0.18 GB | 約1.19 GB | 約1.2 GB |
VRAM別:どのGemma 4が動くか
8GB(RTX 4060・RTX 5060 など)
E2B は ◎ 文脈128Kまで、E4B も ◎ 文脈128Kまで の判定で、最大文脈まで使えます。12B は文脈4Kでも約9.1GBと、使える目安の約8.4GBを超えるため、全層をGPUに載せることはできません。
12GB(RTX 3060 12GB・RTX 4070 SUPER・RTX 5070 など)
12B は公式QAT版で ◎ 文脈128Kまで、Q4_K_M でも ◎ 文脈128Kまで です。RTX 4070 SUPER で Ollama の gemma4:12b が全量GPUに載ったという実測もあります(AIハードウェア図鑑)。26B A4B は重みだけで12GBを超えます。
16GB(RTX 5070 Ti・RTX 5060 Ti 16GB・RTX 4060 Ti 16GB など)
いちばん判断が分かれる帯です。26B A4B は公式QAT版なら △ 文脈32Kまでぎりぎり の判定ですが、Q4_K_M(17.0GB)は ×です。実際、RTX 5060 Ti 16GB で Ollama の gemma4:26b(Q4_K_M)は重みの74%しかGPUに載らなかったと報告されています。16GBで26B A4Bを使うなら、公式QAT版を選び、文脈は32K程度までに抑え、画面表示を内蔵GPUに任せるなどしてVRAMを空けるのが現実的です。12B なら ◎ 文脈256Kまで と余裕があります。
24GB・32GB(RTX 4090・RTX 3090・RTX 5090 など)
24GBなら 26B A4B が ◎ 文脈256Kまで、31B が ◎ 文脈32Kまで です。32GBの RTX 5090 では 31B が ◎ 文脈128Kまで、26B A4B は Q8_0 でも ◎ 128Kまで/△ 256Kまでぎりぎり の判定です。
26B A4B(MoE)と31B(Dense)の違い
26B A4B は総25.2Bのうち毎回3.8B分だけを計算に使うMoE、31B はすべての重みを毎回使う密(Dense)モデルです。必要メモリは公式QAT版・文脈32Kで 26B A4B が約17.0GB、31B が約23.1GBと、どちらも「総パラメータ」で決まります。一方、1トークンごとに読み出す重みは 26B A4B のほうがずっと少ないため、生成速度は大きく有利になります(推定)。
文脈を伸ばしたときの増え方も違います。全体アテンション層のKVヘッドが 26B A4B は2、31B は4で、層の数も31Bのほうが多いため、文脈128Kでは 26B A4B が約19.0GB、31B が約31.2GBまで差が広がります。限られたVRAMで長い文脈を使いたいなら 26B A4B が向いています。
Macで動かす場合(ユニファイドメモリ)
| Macのメモリ | E2B | E4B | 12B | 26B A4B | 31B |
|---|---|---|---|---|---|
| 16GB(GPUに使える目安 12.4GB) | ◎ | ◎ | ◎ | × | × |
| 24GB(GPUに使える目安 18.6GB) | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | × |
| 32GB(GPUに使える目安 24.7GB) | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
| 48GB(GPUに使える目安 37.1GB) | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
| 64GB(GPUに使える目安 49.5GB) | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ |
Apple シリコンの Mac はメインメモリをGPUと共有するため、同じ容量のGPUより使える量が少なくなります。16GBの Mac なら 12B まで、24GBなら 26B A4B(公式QAT版)、32GBなら 31B(公式QAT版)が目安です。速度はこのページでは扱っていないため、診断ツールで機種ごとの推定を確認してください。
文脈長(コンテキスト)とKVキャッシュ
会話や文書が長くなるほど、過去のトークンの情報(KVキャッシュ)を保存するメモリが増えます。Gemma 4 は大半の層がスライディング窓(12B〜31Bは1024トークン、E2B・E4Bは512トークン)だけを保存するため、文脈に比例して増えるのは全体アテンション層の分だけです。たとえば 26B A4B では、文脈を8Kから256Kに伸ばしたときのKVキャッシュの増加は推定で約5.2GBで、Unsloth の説明(約5GB、Unsloth)とほぼ一致します。
注意点として、12B・26B A4B・31B の全体アテンション層は K と V に同じ値を使う設計(K=V)ですが、2026-10-18時点の llama.cpp は V の領域も別に確保しています。このサイトの推定もそれに合わせており、将来の対応でKVキャッシュが小さくなる可能性があります。Unsloth も llama.cpp の既定の256K文脈ではKVキャッシュが約5GB増えると注意しているように、VRAMが少ないときは -c 32768 のように文脈長を明示するのが安全です。
計算方法と出典
必要VRAMは「GPUに載る重み(ファイル容量からCPU側に置く埋め込みを引いたもの)+KVキャッシュ+作業領域 約1GB+出力バッファ」で推定しています。KVキャッシュは各モデルの config.json から、層の種類(スライディング窓・全体)、KVヘッド数、ヘッド次元、KV共有の層数を読み取り、llama.cpp の確保方法どおりに計算しています。GPUの「16GB」は16GiB(約17.2GB)なので、単位をそろえたうえでドライバの使用分0.15GBを引いて判定します。
| 実測(第三者) | 文脈(トークン) | 実測 | 推定 | 差 |
|---|---|---|---|---|
| Gemma 4 26B A4B Q4_0(GeForce RTX 5070 Ti) | 8,832 | 16.6 GB | 16.5 GB | -0.6% |
| Gemma 4 26B A4B Q4_0(GeForce RTX 5070 Ti) | 33,408 | 16.6 GB | 17.0 GB | 2.0% |
| Gemma 4 12B Q4_0(GeForce RTX 5070 Ti) | 33,408 | 9.6 GB | 9.6 GB | -0.0% |
| Gemma 4 12B Q8_0(GeForce RTX 5070 Ti) | 33,408 | 15.3 GB | 15.3 GB | -0.1% |
出典: Gemma 4 モデルカード/Gemma 4 ドキュメント(メモリ表)/Google 発表ブログ/Hugging Face の各 config.json と GGUF(Google 公式QAT・Unsloth・bartowski・ggml-org)/Ollama/AIハードウェア図鑑/slide-style.com/Unsloth/llama.cpp。いずれも2026-10-18確認。実際の使用量はソフトのバージョン、設定、画面表示などのほかのアプリで変わります。
よくある質問
Gemma 4 は8GBのVRAMで動きますか?
E2B と E4B は動きます。推定では公式QAT版(Q4_0)で E2B が文脈4Kで約3.0GB、E4B が約4.5GBです。12B は約9.1GB必要なため、8GB(使える目安 約8.4GB)では全層をGPUに載せられない判定です。
Gemma 4 26B A4B は16GBのGPUで動きますか?
公式QAT版(Q4_0・14.4GB)なら、推定で文脈32Kまで「ぎりぎり」載ります(約17.0GB)。第三者の実測でもRTX 5070 Ti(16GB)・文脈32KでVRAM使用量は15.50GiBでした。一般的なQ4_K_M(17.0GB)は16GBに収まりません。
アクティブ4Bなら必要メモリも4B並みですか?
違います。26B A4B は1トークンごとに使う重みが約3.8B分なので速さは小型モデルに近くなりますが、メモリには総25.2B分の重みをすべて置く必要があります。
Gemma 4 31B を動かすには何GB必要ですか?
推定では公式QAT版で文脈4Kなら約20.8GB、32Kで約23.1GBです。24GBのGPU(RTX 4090 など)で ◎ 文脈32Kまで、32GBなら ◎ 文脈128Kまで の判定です。
Macでは何GBのモデルを選べばいい?
GPUに使える量をRAMの約72%とみなす推定では、16GBのMacで12Bまで、24GBで26B A4B(公式QAT版)、32GBで31B(公式QAT版)が載る判定です。
公式のメモリ表の数字だけ見ればいいですか?
Googleの公式表は重みの読み込みに必要な目安(20%の余裕込み)で、KVキャッシュは含まないと明記されています。長い文脈を使うほど必要量が増えるため、文脈長を含めた推定もあわせて確認してください。